
写真提供:日本製鉄(株)九州製鉄所



幕末から明治時代にかけて、日本は西洋の技術や機械を取り入れ、驚くべきスピードで産業革命を成しとげました。これほど短期間で産業革命が成功したことは世界でも珍しいことです。
その中心となった産業が、製糸・紡績(繊維から糸を作ること)などの軽工業と、製鉄や造船などの重工業です。そのエネルギーには大量の石炭が必要になるため、石炭の産出量が多い九州では、特に石炭産業が発展しました。
「明治日本の産業革命遺産」は福岡県とその他の7県(佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、山口県、岩手県、静岡県)にある製鉄・製鋼、造船、石炭産業に関連する23の遺産群です。日本の産業革命の大きな原動力となった重工業の遺産として、
2015年7月に世界遺産に登録されました。
福岡県の官営八幡製鐵所や遠賀川水源地ポンプ室、三池港など今も使われている産業施設を含む世界遺産は日本で初めてです。